導入

デバイス管理は、堅牢でスケーラブルなIoTソリューションの基盤を構築するために不可欠であり、IoTデバイスと(ビジネス)アプリケーション層の間のギャップを埋めます。

IoTシステムを効率的に運用するためには、デバイスのインストールや接続設定から、廃棄・交換に至るまで、デバイスのライフサイクル全体を通じて監視・管理する必要があります。このプロセスは、たとえば、地理的な分散、使用されるデバイスの多様性や制約、そして展開されるデバイスの膨大な数などにより、非常に複雑になります。

さらに、デバイス管理は、デバイス証明書の管理や、デバイスが非準拠や侵害状態になるのを防ぐためのOTA(無線)アップデートメカニズムの提供など、最高レベルのセキュリティ基準への準拠を確保する上でも重要な役割を果たします。

Things Cloudのデバイス管理アプリケーションは、デバイスが使用しているハードウェアアーキテクチャやプロトコルに依存せず、デバイスを監視・運用するために必要なすべての機能にアクセスできる統一的なコントロールパネルを提供します。この機能は直感的なweb UIで提供されているため、深い技術的知識がなくても利用可能です。デバイス固有の仕様を抽象化し、複数のデバイスを一度に扱えることで、大規模なデバイス群の保守作業を大幅に軽減できます。

Lifecycle

導入と組織化

新しいデバイスを個別に登録するか一括登録によって導入し、グループを活用して整理します。グループは、個別にデバイスを選択する静的グループや、任意のプロパティに基づくスマートグループとして作成できます。

構成とアップデート

デバイスプロファイルを定義することで、ファームウェアソフトウェアパッケージ設定ファイルなど、運用に必要なすべてを設定できます。単一または一括のオペレーションにより、新しいバージョンのアーティファクトが利用可能になった際に効率的にアップデートキャンペーンを実施し、デバイス群を最新状態に保てます。デバイスの認証情報証明書もUI上で直接管理でき、安全な運用を保証します。

監視

デバイスリストには、テナントに接続されているすべてのデバイスが表示されます。リストはカスタマイズでき、接続状態などの関連プロパティを表示します。また、検索やフィルター機能も備わっており、目的のデバイスを素早く特定できます。デバイスを選択すると、特定のデバイスに関する情報ページが表示され、必要な情報を保持するようにカスタマイズ可能です。デバイスが対応するオペレーションに応じて、追加のタブからデバイスとのインタラクションも可能です。デバイス群全体の透明性を確保するため、最近発生したイベントアラーム、トリガーされたオペレーションのステータス、各デバイスの現在の位置情報などを一覧で確認できます。

診断とトラブルシュート

デバイスが期待通りに動作しない場合は、ログファイルとして追加情報を取得できます。アプリケーション内で該当期間やログ種別の指定も可能です。また、インターネット接続が切断された場合のバックアップ手段として、シェルコマンドをSMSで送信することも可能です。デバイス自体ではなく、その上で動作するサービスが原因の場合は、ソフトウェア管理機能を使って監視アップデート再インストールが行えます。

廃棄

デバイスが寿命を迎えた場合、デバイスのデジタル表現は不要であれば完全に削除できますし、交換も可能です。交換ウィザードを使うことで、デジタル表現を別の物理デバイスにマッピングでき、物理部品の交換時にも、まだ稼働中のアセットの履歴データを失うことなく対応できます。

デバイスの接続や統合の詳細については、デバイス統合セクションをご覧ください。thin-edge.ioを使用することで、上記の機能をすぐに活用できます。