クラウドフィールドバス

概要

クラウドフィールドバスは、あらゆるフィールドバスデバイスをThings Cloudに接続することができます。この接続は、数分以内に最小限のコストで行うことができ、高いレベルのセキュリティーと信頼性を提供します。接続されたデバイスは、データ収集、可視化、障害管理、遠隔コントロールなど、Things Cloudから完全に管理することができます。

Things Cloudクラウドフィールドバスを使用すると、フィールドバスデバイスからのデータ収集と、フィールドバスデバイスの遠隔管理を可能にします。本セクションでは以下の作業の実施方法を説明します。

備考
お使いの端末のクラウドフィールドバスのサポートについては、製品サポートまでお問合せください。

フィールドバスデバイスの接続

以下では、お手元にクラウドフィールドバスターミナルが用意されており、あなたのThings Cloudテナントにすでにデバイスとして登録済みであると想定します。ターミナルをThings Cloudに登録する場合、ターミナルごとの指示事項に従ってください。

Modbus/RTUデバイスの接続

Modbus/RTUデバイスの接続手順は以下の通りです。

  1. Modbus/RTUデバイスの物理的配線を、RS/485またはRS/232経由でターミナルに接続します。
  2. Modbusデバイスごとの指示事項に従って、デバイスに固有のModbusアドレスを付与します(例:デバイスに付属のジャンパーの設定を使用)。
  3. デバイスごとの指示事項に従って、デバイスのシリアル通信設定(通信速度および通信プロトコル)を確認します。これらの設定は、バス上のすべてのデバイスで一致しなければなりません。
  4. デバイス管理アプリケーションで、ナビゲータのデバイスメニューのすべてのデバイスをクリックします。 デバイス一覧でターミナルを選択し、Modbusタブに切り替えます。
  5. シリアル接続セクションに記載の通信設定を、必要であればバス上の設定と一致するよう変更します。
  6. あなたの要件に応じて送信レートとポーリングレートを変更します。ポーリングレートとは、Modbusが変更についてポーリングされる頻度を指します。送信レートとは、メジャーメントがThings Cloudへ送られる頻度を指します。
  7. 変更が終わったら、保存をクリックします。

Add Modbus device

子デバイスの追加

  1. ターミナルとModbus/RTUデバイスとの間で通信を開始するには、RTUデバイスを追加をクリックします。
  2. デバイス名を入力し、ドロップダウンボックスからデバイスプロトコルを選択します。新しいデバイスプロトコルの追加方法については、下記のフィールドバス デバイスプロトコルの構成設定をご覧ください。 接続デバイスのModbusアドレスを設定します。
  3. 追加をクリックします。

完了すると、新しい子デバイスがターミナルに追加され、管理できるようになります。一覧のデバイス名をクリックすると、そのデバイスへ移動することができます。Modbusデバイスをまだターミナルに追加していない場合、ブラウザのウィンドウをリロードして、子デバイスタブが表示されるようにしなければならない場合があります。

Modbus/TCPデバイスの接続

Modbus/TCPデバイスの接続手順は以下の通りです。

  1. Modbus/TCPデバイスが、例えばEthernetケーブル経由またはスイッチ経由で、直接ターミナルに接続されていることを確認します。Modbusゲートウェイを使用中の場合、ゲートウェイが背後でModbusデバイスと通信できるよう、ゲートウェイの構成を設定します。
  2. デバイスごとの指示事項に従って、デバイスのネットワーク設定を確認します。
  3. デバイス管理アプリケーションで、ナビゲータのデバイスメニューのすべてのデバイスをクリックします。 デバイス一覧でターミナルを選択し、ネットワークタブに切り替えます。 TCP通信が確立できるように、ターミナルのLAN設定がデバイスの設定と一致していることを確認してください。
  4. Modbusタブをへ切り替えます。
  5. あなたの要件に応じて送信レートとポーリングレートを変更します。ポーリングレートとは、Modbusが変更についてポーリングされる頻度を指します。送信レートとは、メジャーメントがThings Cloudへ送られる頻度を指します。
  6. 変更が終わったら、保存をクリックします。

Add Modbus device

子デバイス追加

  1. ターミナルとModbus/TCPデバイスとの間で通信を開始するには、TCPデバイスを追加をクリックします。
  2. デバイス名を入力し、ドロップダウンボックスからデバイスプロトコルを選択します。新しいデバイスプロトコルの追加方法については、下記のフィールドバス デバイスプロトコルの構成設定 をご覧ください。 接続されたデバイスのModbusアドレスとIPアドレスを設定します。
  3. 追加をクリックします。

Things CloudがModbusターミナルへ、新しいデバイスを管理する準備ができたという通知を送信します。これには数秒かかる場合があります。

備考
弊社では、すべてのModbus/TCP通信において標準のModbus/TCPポート502を使用すると想定しています。NTC-6200およびNTC 220シリーズ上では、使用するポートの構成を、例えばDevice Shell、またはデバイスのローカルウェブユーザーインターフェースを使用して、変数「service.Things Cloud.plugin.lua__modbus.port」を介して設定することができます。

CANデバイスの接続

CANデバイスの接続手順は以下の通りです。

  1. CANデバイスの物理的配線を、ターミナルに至るまで接続します。
  2. デバイスごとの指示事項に従って、デバイスのシリアル通信ボーレートを確認します。これらの設定は、バス上のすべてのデバイスで一致しなければなりません。
  3. デバイス管理アプリケーションで、ナビゲータのデバイスメニューのすべてのデバイスをクリックします。 デバイス一覧でターミナルを選択し、CANバスタブに切り替えます。
  4. CANバス通信セクションに記載のボーレート設定を、必要であればバス上の設定と一致するよう変更します。
  5. あなたの要件に応じて送信レートを変更します。送信レートとは、メジャーメントがThings Cloudへ送られる頻度を指します。
  6. 変更が終わったら、保存をクリックします。

Add CAN device

子デバイスの追加

  1. ターミナルとCANデバイスとの間で通信を開始するには、CANデバイスを追加をクリックします。
  2. デバイス名を入力し、ドロップダウンボックスからデバイスプロトコルを選択します。新しいデバイスプロトコルの追加方法については、下記のフィールドバス デバイスプロトコルの構成設定 をご覧ください。
  3. 追加をクリックします。

Things Cloud はフィールドバス ターミナルへ、新しいデバイスを管理する準備ができたという通知を送信します。これには数秒かかる場合があります。

完了すると、新しい子デバイスがターミナルに追加され、管理できるようになります。一覧のデバイス名をクリックすると、そのデバイスへ移動することができます。フィールドバスデバイスをまだターミナルに追加していない場合、ブラウザのウィンドウをリロードして、子デバイスタブが表示されるようにしなければならない場合があります。

Profibusデバイスの接続

Profibusの接続は、他のクラウドフィールドバス プロトコルの通常のプラグアンドプレイのアプローチとは少し異なります。ゲートウェイはProfibus 上のデバイスとして機能するため、既存のインフラストラクチャに容易に統合できます。これは、Profibusデータがゲートウェイにアクティブに送信されなければならないことを意味します。通常これは、設定されたProfibusデバイスアドレスを介してゲートウェイへ情報をアクティブに送信するよう、PLCをプログラミングすることによって行われます。

Profibusデバイスの接続手順は以下の通りです。

  1. Profibusデバイスの物理的配線を、ターミナルに至るまで接続します。
  2. デバイス管理アプリケーションで、ナビゲータのデバイスメニューのすべてのデバイスをクリックします。デバイス一覧でターミナルを選択し、Profibusタブに切り替えます。
  3. ボーレートはゲートウェイによって自動的に検出され、ここに表示されます。
  4. 必要に応じて送信頻度を変更します。送信頻度とは、メジャーメントが Things Cloud に送られる頻度のことです。
  5. ターミナルのスレーブアドレスを設定します。
  6. そのスレーブアドレスと通信するようにProfibusコントローラーを設定します。
  7. 保存をクリックして、ゲートウェイを新しい設定で更新します。
Add device

子デバイスの追加

  1. ゲートウェイとProfibusデバイス間の通信を開始するには、Profibusデバイスを追加をクリックします。
  2. 新しいデバイス名を入力します。
  3. ドロップダウンボックスから、デバイスプロトコルを選択します。新しいデバイスプロトコルの追加方法については、下記のフィールドバス デバイスプロトコルの構成設定 をご覧ください。
  4. 追加をクリックして確認し、ゲートウェイに通知します。

これで、選択したデバイスプロトコルで構成されたデータを含む子デバイスが作成されます。

Things Cloud はゲートウェイに、新しく作成された子デバイスのデータを送信するように通知します。

フィールドバスデバイスの管理

接続を終えたら、あなたのデバイスを管理できるようになります。デバイスの子デバイスタブに切り替えると、接続されているフィールドバスデバイスのリストが表示され、任意のフィールドバスデバイスをクリックすることができます。デバイスの機能およびThings Cloud内での構成設定に応じて、以下を行うことができます。

デバイスの機能とThings Cloudの構成に応じて、次のことができます。

メジャーメントの収集

フィールドバスデバイスは、デバイスプロトコルがメジャーメント収集用として構成設定されている場合、計測値タブに表示されます。また、これらは データエクスプローラ および ダッシュボード の各ウィジェット内でも使用できます。

データは、前述の通りターミナルの「送信レート」プロパティ内で指定された間隔に従って収集されます。データトラフィック最適化のため、直前に受信したものと全く同じデータが再送されない場合があります。

Fieldbus measurements

アラームの監視

フィールドバスデバイスは、デバイスプロトコルがアラーム送信用として構成設定されている場合、アラームタブに表示され、ウィジェット内で使用することができます。アラームのステータスを判定するため、フィールドバスデバイスはターミナルの「ポーリングレート」設定に従って、変化の有無を監視されます。特定のコイルまたはレジスタが非ゼロである場合、アラームが起動されます。値がゼロに戻ると、アラームはクリアされます。

Fieldbus alarms

イベントの記録

アラーム同様、フィールドバスデバイス内での変化を監視し、イベントとして記録することができます。監視対象のコイルまたはレジスタの値が変化する都度、イベントが作成されます。イベントをデバイスのイベントタブで確認したり、あるいはウィジェット内で使用することができます。監視対象のコイルまたはレジスタの新たな値を、当該イベントをクリックし、イベントの詳細を展開することによって検査することができます。

Fieldbus events

デバイスステータスの監視

コックピットアプリケーションに含まれるダッシュボードのウィジェットを使用して、デバイスのステータスをリアルタイムで監視することができます。ユーザーガイドのコックピットに記載の通り、コックピットアプリケーションへ移動し、ダッシュボードまたはレポートを作成し、ウィジェットを追加します。

フィールドバスデバイス ウィジェットの使用によるデバイスステータスの監視

「フィールドバスデバイス」ウィジェットを使用すると、デバイスのステータスを表形式で表示させることができます。このウィジェットからデバイスのステータスを修正することもできます。

「フィールドバスデバイス」ウィジェットの使用手順は以下の通りです。

  1. ダッシュボードを選択し、トップメニューバーでウィジェットを追加をクリックします。
  2. 「フィールドバスデバイス」ウィジェットを選択してウィジェット名を編集します。
  3. ウィジェットに表示させたいデバイスを、アセットの選択セクションで選択します。
  4. ウィジェットに表示させたいコイルおよびレジスタを選択します。

Adding the Fieldbus Device Widget

ウィジェット内で、選択されたコイルおよびレジスタはデバイスプロトコルに応じて設定された通りの表示カテゴリに分類されます。「フィールドバスデバイス」ウィジェットは、利用可能なデータが新たに発生する都度、自動更新します。再読み込みボタンをクリックする必要はありません。

Use the Fieldbus Device Widget

変更可能なレジスタとコイルを、アクティブなウィジェットが表示されます。スイッチをクリックすると、対応するコイルまたはレジスタを変更するためのオペレーションがターミナルへ送信されます。同様に、ある値を変更して Set をクリックすると、オペレーションが発生します。その後、オペレーションを通じた要求通りに、ターミナルが構成設定変更をデバイス上で実行します。オペレーションの処理中、進捗インジケーターが表示されます。

SCADAウィジェットの使用によるステータス監視

SCADAウィジェットを使用すると、デバイスのステータスをグラフィック形式で表示させることができます。

SCADAウィジェットの使用手順は以下の通りです。

  1. ダッシュボードを選択し、上部メニューバーでウィジェットを追加をクリックします。
  2. 「SCADA」ウィジェットを選択してウィジェット名を編集します。
  3. ウィジェットに表示させたいデバイスを、アセットの選択セクションで選択します。
  4. デバイスのグラフィック形式表示に合わせてSVGファイルをアップロードします。SVGファイルはベクターグラフィックスですが、これをステータス情報に関するプレースホルダーを使用して個別に作成しなければなりません。下記の「SCADAウィジェット用のSVGファイルを準備する」をご覧ください。
  5. プレースホルダーをデバイスに割り当てます。なお、複数のデバイスをソースとして認識させることができます。
  6. 次に、各プレースホルダーを、デバイスのプロパティに割り当てる必要があります。各プレースホルダーにカーソルを合わせ、デバイスプロパティを割り当てるボタンまたはフィールドバスプロパティを割り当てるボタンを選択します。ダイアログボックスがポップアップ表示され、これを使用してデバイスの基本プロパティまたはフィールドバスプロパティ(状態コイルおよびレジスタ)を選択することができます。希望するプロパティを選択して選択をクリックします。
  7. すべてのプレースホルダーの割り当てが済めば、プロパティの現在値と併せてウィジェットのプレビューが表示されます。保存をクリックしてウィジェットをダッシュボードに配置します。

Adding the SCADA Widget

SCADAウィジェット用のSVGファイルを準備する

SCADAウィジェットは、動的なデータ提示のために、AngularJSディレクティブ(例えば ng-if, ng-show, ng-style, ng-repeat, ng-click )を使用したSVGファイルを受け入れることができます。

さらに、SCADAウィジェットにアップロードされたSVGファイルでは、JavaScriptのイベント属性(onclickやonmouseoverなど)を使用することができます。

デバイスからのデータ(最新のメジャーメントやその他のプロパティなど)は、プレースホルダを介して提供されます。また、あらかじめ定義されたヘルパー関数を使用することもできます。

SVGファイルの作成には、https://boxy-svg.com/を使用することをお勧めします。使いやすく、品質の高いChrome拡張機能です。

プレースホルダー

SCADA ウィジェットによってプレースホルダーが認識されるには、他の式を使用せずに二重中括弧内にプレースホルダーが少なくとも 1 回出現する必要があります。例: {{placeholderName}} (コメント、属性値、要素の内容など。下記の例を参照)。注釈を付けると、プレースホルダーを他の式内で使用できるようになります。例: {{placeholderName * 3.1415}}ng-class="{ active: placeholderName > 100 }"ng-if="placeholderName === 'VALUE'"

定義済み関数

以下の定義済み関数は、式で使用することができます。

svg
<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<svg width="600px" height="600px" viewBox="0 0 600 600" xmlns="http://www.w3.org/2000/svg">
  <!-- Annotate placeholders in comments: -->
  <!-- {{batteryValue}} -->
  <!-- {{alarmsStatus}} -->

  <style>
    .critical {
      fill: red;
    }
  </style>

  <!-- or in an attribute: -->
  <text data-placeholder="{{batteryValue}}"
    class="text"
    x="50"
    y="200"
    width="200">
    <!-- pass placeholder's value to a predefined function to get alarms status CSS class: -->
    <tspan ng-class="getActiveAlarmsStatusClass(alarmsStatus)" style="font-size: 45pt;">
      <!-- or in an element's content: -->
      {{batteryValue}}

      <!-- a placeholder can be also a part of expression, for example,: -->
      {{batteryValue * 100}} %
    </tspan>
  </text>
</svg>

フィールドバス デバイスプロトコルの構成

新しいフィールドバスデバイスプロトコルは、ナビゲータの デバイスタイプ メニューから開く デバイスプロトコル ページで作成することができます。

  1. トップメニューバーの デバイスプロトコルを追加 をクリックします。
  2. リストからデバイスのプロトコルを選択します。
  3. デバイスの名前とオプションの説明を入力します。
  4. プロトコルを作成するには、作成をクリックします。

Add device protocol

デバイスプロトコルリストに、デバイスプロトコルが追加されます。

Device protocol list

次に、以下の各プロトコルタイプの説明に従って、デバイスプロトコルを設定します。

現在使用中のデバイスプロトコルを編集する場合、以下の作業が必要になることがあります。

Modbusデバイスプロトコルの構成設定

コイル定義の追加(ディスクリート出力)

コイル(ディスクリート出力) セクションのコイルを追加をクリックし、コイル定義を追加します。

  1. コイル名をユーザーインターフェースに記載の通り入力します。
  2. 任意で、あなたのデータをウィジェット内で構造化するための表示カテゴリを入力します。
  3. 値の選択セクションで、Modbusデバイスのコイルの番号を入力します。
  4. 機能 セクションでは、以下の動作を選択することができます。
    • ステータスを表示 - 「フィールドバスデバイス」ウィジェットなどの UI に現在の値を表示します。この場合、未設定および設定済みのコイルについてフィールドバスデバイス ウィジェットに表示させたいテキストを入力することができます。
    • ステータスを更新 - 「フィールドバスデバイス」ウィジェットなどの UI から現在値を更新できるようにします。
    • アラームを発生させる - デバイスにコイルが設定されたときにアラームを発生させます。この場合、起動するアラームのタイプ、表示テキストおよび重大度を指定することができます。なお、特定のデバイスについて有効な状態にできるアラームは1種類のみです。
    • イベントを送信 - 値が変わるたびに、イベントを送信します。選択した場合、イベントタイプおよびイベント発生時に表示させるテキストを指定することができます。
  5. 保存をクリックし、構成を保存します。

Add coil

ディスクリート入力定義の追加

ディスクリート入力にも同様の設定を指定することができます。ただし、ディスクリート入力のステータスを更新することはできません。

レジスタ定義の追加

保持しているレジスタの下にある保持レジスタを追加または入力レジスタの下にある入力レジスタを追加をクリックして、レジスタ定義を追加します。

  1. 一般セクションで、レジスタの名前と、ウィジェットでデータをウィジェット内で構造化するための表示カテゴリを入力します。
  2. 値の選択セクションで、レジスタから使用するビットのサブセットを、開始ビットおよびビット数を入力することにより指示することができます。これにより、物理的な Modbus レジスタを一連の「論理レジスタ」に分割することができます。Things Cloudのレジスタは、標準Modbus仕様に従い、1からカウントすることに注意してください。これは、レジスタを0からカウントする、いくつかのデバイスメーカーと異なります。
  3. 値の正規化セクションで、プラットフォームに格納する前に生の値をどのように変換するかを指定します。ModbusデバイスからModbusデバイスから読み取られる整数値を拡大縮小するために、乗算除算、および小数点以下の桁数を右シフトフィールドに入力することができます。レジスタ値をまず「乗数」で乗算し、次いで「除数」で割り、そして小数位で桁送りします。なお、ターミナルは整数演算を使用してThings Cloudへ送信する値を計算しても構いません。 例えば、除数を1、小数位を1として使用する場合、ターミナルから読み取られた値231は23.1としてThings Cloudへ送られることになります。除数10を使用し、小数位がない場合、ターミナルはThings Cloudへ値23を送信することができます(実装条件次第)。単位フィールドには、データの単位、例えば温度値を表わす「C」を指示します。
  4. オプションセクションで、以下のオプションを選択します。
    • 符号付き - レジスタ値が符号付き数値として解釈すべきである場合、チェックを入れます。
    • 列挙型 - レジスタ値をディスクリート入力の列挙として解釈すべきである場合、チェックを入れます。「列挙型」にチェックが入っていれば、値を追加をクリックすることにより、この値についてウィジェット内で表示させるテキストへ、ディスクリート値からのマッピングを追加することができます。マッピングを削除するには、値を削除をクリックします。
    • リトルエンディアン - レジスタ値が8ビット値に基づくリトルエンディアン形式で解釈すべきである場合、チェックを入れます。
  5. 機能セクションで、以下のアクションを選択することができます。
    • ステータスを表示 - 「フィールドバスデバイス」ウィジェットなどの UI に現在の値を表示します。
    • ステータスを更新 - 「フィールドバスデバイス」ウィジェットなどの UI から現在の値を更新できるようにします。ステータスを更新にチェックを入れると、「最小値」と「最大値」の2つの付加的フィールドが表示されます。これらのフィールドを使用して、ウィジェット内で入力する数値を制約することができます。
    • 計測値の送信 - レジスタの値を、送信間隔に従って定期的に収集します(上記を参照)。この場合、メジャーメントのタイプおよび使用するシリーズを追加します。メジャーメントタイプごとに、計測値タブ内にチャートが作成されます。個々のシリーズごとに、グラフがチャート内に作成されます。単位は、チャート内および「フィールドバスデバイス」ウィジェット内でのメジャーメントのラベル付けに使用されます。
    • アラームを発生させる - デバイスのメジャーメントで、レジスタがゼロでない場合にアラームを発生させます。この場合、起動するアラームのタイプ、表示テキストおよび重大度を指定することができます。なお、特定のデバイスについて有効な状態にできるアラームは1種類のみです。
    • イベントを送信 - レジスタの値が変わるたびに、イベントを送信します。選択した場合、イベントタイプおよびイベント発生時に表示させるテキストを指定することができます。
  6. 保存をクリックし、レジスタを保存します。

Add register

オプションセクションで、サーバー時間を使用チェックボックスを選択して、ターミナルではなくサーバー上にデータのタイムスタンプを作成します。ターミナルでデータのバッファリングをサポートする必要がある場合は、このチェックボックスをオフのままにします。

最後に、保存をクリックし、デバイスプロトコルを保存します。

CANバス デバイスプロトコルの構成設定

CANバス デバイスプロトコルの構成設定は、Modbusデバイスプロトコルと非常に似た形で行うことができます。Modbusデバイスプロトコルの構成設定について詳しくは、上記のModbusデバイスプロトコルの構成設定をご覧ください。 相違点は、以下の通りです。

Profibus デバイスプロトコルの構成設定

Profibus デバイスプロトコルは、次のように設定することができます。

  1. レジスタセクションで、レジスタを追加をクリックし、上記のレジスタ定義の追加でModbusデバイスを例に説明したように、1つまたは複数のレジスタ定義を追加します。
  2. オプションセクションで、サーバー時間を使用チェックボックスを選択して、ターミナルではなくサーバー上にデータのタイムスタンプを作成します。ターミナルでデータのバッファリングをサポートする必要がある場合は、このチェックボックスをオフのままにします。
  3. 最後に、保存をクリックし、設定を保存します。

CANopen デバイスプロトコルの構成設定

CANopenデバイスプロトコルは、次の方法で設定することができます。

CANopen デバイスタイプフィールドでは、デバイスタイプを16進数で指定します。

変数では、CANopenの変数を決定します。CANopenデバイスの「オブジェクト辞書」(OD)内の変数は、デバイスタイプ定義に変数を追加することで、後でアクセスすることができます。

新しい変数を設定する場合は、変数を追加をクリックしてください。

New variable

変数の設定

  1. 一般セクションで、変数の名前と表示カテゴリを指定します。表示カテゴリは、変数を可視化のセクションにグループ化するために使用されます。
  2. 値の選択セクションで、値を抽出する箇所を指定します。
    • インデックス - デバイスのODにおける変数のインデックス
    • サブインデックス - デバイスのODにある変数のサブインデックス
    • データタイプ - 変数の型(例、ブール値、符号なし)
    • アクセスタイプ - 例:読み取り専用、書き込み専用
  3. 選択したアクセスタイプに応じて、以下の機能を指定することができます。
    • ステータスを表示 - 「フィールドバスデバイス」ウィジェットなどの UI に現在の値を表示します。
    • ステータスを更新 -「フィールドバスデバイス」ウィジェットなどの UI から現在の値を更新できるようにします。ステータスを更新にチェックを入れると、最小値最大値の2つの付加的フィールドが表示されます。これらのフィールドを使用して、ウィジェット内で入力する数値を制約することができます。
    • 計測値を送信 - 変数の値が変更された場合にメジャーメントを作成します。選択した場合、計測タイプ計測値シリーズを指定することができます。
    • アラームを発生させる - 与えられたマスクが変数の値と一致した場合((値 & マスク) == マスク)、アラームを発生させることができます。さらに、起動するアラームのタイプ、表示テキストおよび重大度を指定することができます。
    • イベントの送信 - レジスタの値が変わるたびに、イベントを送信します。選択した場合、イベントタイプおよびイベント発生時に表示させるテキストを指定することができます。
  4. 値の正規化セクションでは、プラットフォームに格納する前に生の値をどのように変換すべきかを定義するために「単位」を指定します。
  5. 保存をクリックし、変数を保存します。

新しいデバイスプロトコルに変数を追加すると、デバイスプロトコルの変数セクションに表示されます。すべての変数は、指定した「表示カテゴリ」によってグループ化されます。つまり、同じカテゴリの変数がグループ化されます。

category view

設定が完了したら、保存をクリックしてデバイスプロトコル構成設定を保存してください。

CANopenデバイスプロトコルのインポート

デバイスプロトコルのインポート方法に関する一般的な情報は、デバイスプロトコルのエクスポートおよびインポートをご覧ください。

EDSファイルをインポートすると、ファイルで定義されているすべての変数がCANopen デバイスプロトコルの変数セクションに一覧表示されます。

その後、ユーザーはインポートされた変数構成を手動で拡張できます(例:欠落している表示カテゴリの設定など)。

CANopenデバイスデータの設定

CANopenデバイスデータを設定するには、目的のデバイスに移動して、CANopenタブに切り替えます。

CANopen通信セクションでは、次のパラメータを設定できます。

CANopenセクションでは、以下のパラメータを指定することで、最大127台のCANopenデバイスを子デバイスとしてゲートウェイに追加することができます。

備考
デバイスタイプとノードIDは、実際のCANopenデバイスと一致している必要があります。一致していない場合、通信の設定ができないか、誤った値が送信されます。

デバイスプロトコルのエクスポートおよびインポート

デバイスプロトコルをもっと便利に管理するため、デバイスプロトコルをファイルにエクスポートすることができます。このファイルを再びインポートすることにより、他のThings Cloudアカウントのセットアップ、またはバックアップからのデバイスプロトコルの復元を、より簡単に行うことができます。インポート機能は、デバイスメーカーや特定のユースケース等で設定をファイルとして扱い、受け渡したり展開する用途にも利用可能です。

デバイスプロトコルをエクスポートするには、それぞれの行の右側にあるメニューアイコンをクリックし、エクスポートをクリックします。

デバイス プロトコル定義を含むファイル「<デバイスプロトコル>.json」がダウンロードされます。

Export device type

  1. デバイスプロトコルをインポートするには、上部メニューバーの インポート をクリックします。
  2. 表示されたダイアログボックスで、事前定義されたデバイスプロトコルを選択するか、以前にエクスポートされたデバイスプロトコルのファイルをアップロードします。
  3. デバイスプロトコルの新しい名前を入力することができます。
  4. プロトコルをインポートするには、インポートをクリックします。

Import device type