概要
クラウドフィールドバスは、あらゆるフィールドバスデバイスを Things Cloud に接続することができます。この接続は、数分以内に最小限のコストで行うことができ、高いレベルのセキュリティと信頼性を提供します。接続されたデバイスは、データ収集、可視化、障害管理、遠隔コントロールなど、Things Cloud から完全に管理することができます。
Things Cloud クラウドフィールドバスを使用すると、フィールドバスデバイスからのデータ収集と、フィールドバスデバイスのリモート管理を可能にします。本セクションでは、次の作業の実施方法を説明します。
- フィールドバスデバイスのThings Cloudへの接続
- 接続されたフィールドバスデバイスの 管理
- 特定タイプのデバイスをリモート管理する機能の構成設定 と、これらの機能のインポートおよびエクスポート
クラウドフィールドバスは、いくつかのデバイスですぐに使用できるようにサポートされています。サポートされているデバイスの詳細については、Things Cloud Partner Devices Ecosystem を参照してください。これにより、クラウドフィールドバスで完全な機能サポートを提供する全デバイスをフィルタリングできます。
フィールドバスデバイスの接続
次の手順では、お手元にクラウドフィールドバスターミナルが用意されており、Things Cloud テナントにすでにデバイスとして登録済みであると想定します。ターミナルを Things Cloud に登録する場合、ターミナルごとの指示事項に従ってください。
Modbus/RTU デバイスの接続
Modbus/RTU デバイスの接続手順は以下の通りです。
- Modbus/RTU デバイスの物理的配線を、RS/485 または RS/232 経由でターミナルに接続します。
- Modbus デバイスごとの指示事項に従って、デバイスに固有の Modbus アドレスを付与します(例:デバイスに付属のジャンパーの設定を使用)。
- デバイスごとの指示事項に従って、デバイスのシリアル通信設定(通信速度および通信プロトコル)を確認します。これらの設定は、バス上のすべてのデバイスで一致しなければなりません。
- デバイス管理 アプリケーションで、ナビゲータの デバイス メニューから すべてのデバイス をクリックします。デバイス一覧でターミナルを選択し、Modbus タブに切り替えます。
- シリアル接続 セクションに記載の通信設定を、必要であればバス上の設定と一致するよう変更します。
- あなたの要件に応じて送信レートとポーリングレートを変更します。ポーリングレートとは、Modbusが変更についてポーリングされる頻度を指します。送信レートとは、メジャーメントが Things Cloud へ送られる頻度を指します。
- 変更が終わったら、保存 をクリックします。
子デバイスの追加
- ターミナルと Modbus/RTU デバイスの間の通信を開始するには、RTU デバイスを追加を クリックします。
- デバイス名を入力し、ドロップダウンボックスからデバイスプロトコルを選択します。新しいデバイスプロトコルの追加方法については、下記のフィールドバス デバイスプロトコルの構成を参照してください。接続デバイスの Modbus アドレスを設定します。
- 追加 をクリックします。Things Cloudは、新しいデバイスを管理する準備できたことを Modbus 端末に通知します。これには数秒かかることがあります。
完了すると、新しい子デバイスがターミナルに追加され、管理できるようになります。一覧のデバイス名をクリックすると、そのデバイスへ移動することができます。Modbus デバイスをまだターミナルに追加していない場合、ブラウザのウィンドウをリロードして、子デバイス タブが表示されるようにしなければならない場合があります。
Modbus/TCP デバイスの接続
Modbus/TCP デバイスの接続手順は以下の通りです。
- Modbus/TCP デバイスが、例えば Ethernet ケーブル経由またはスイッチ経由で、直接ターミナルに接続されていることを確認します。Modbus ゲートウェイを使用中の場合、ゲートウェイが背後でModbus デバイスと通信できるよう、ゲートウェイの構成を設定します。
- デバイスごとの指示事項に従って、デバイスのネットワーク設定を確認します。
- デバイス管理 アプリケーションで、ナビゲータの デバイス メニューの すべてのデバイス をクリックします。デバイス一覧でターミナルを選択し、ネットワーク タブに切り替えます。TCP 通信が確立できるように、ターミナルの LAN 設定がデバイスの設定と一致していることを確認してください。
- Modbus タブへ切り替えます。
- 要件に応じて送信レートとポーリングレートを変更します。ポーリングレートとは、Modbus が変更をポーリングされる頻度を指します。送信レートとは、メジャーメントが Things Cloud へ送られる頻度を指します。
- 変更が終わったら、保存 をクリックします。
子デバイスの追加
- ターミナルと Modbus/TCP デバイスとの間で通信を開始するには、TCP デバイスを追加 をクリックします。
- デバイス名を入力し、ドロップダウンボックスからデバイスプロトコルを選択します。新しいデバイスプロトコルの追加方法については、下記のフィールドバス デバイスプロトコルの構成を参照してください。接続されたデバイスの Modbus アドレスと IP アドレスを設定します。
- 追加 をクリックします。
Things Cloud が Modbus ターミナルへ、新しいデバイスを管理する準備ができたという通知を送信します。これには数秒かかる場合があります。
弊社では、すべての Modbus/TCP 通信において標準の Modbus/TCP ポート 502 を使用すると想定しています。NTC-6200 および NTC 220シリーズ上では、使用するポートの構成を、例えば Device Shell、またはデバイスのローカル Web ユーザーインターフェースを使用して、変数「service.Things Cloud.plugin.lua__modbus.port」を介して設定することができます。
CAN デバイスの接続
CAN デバイスの接続手順は以下の通りです。
- CAN デバイスの物理的配線を、ターミナルに至るまで接続します。
- デバイスごとの指示事項に従って、デバイスのシリアル通信ボーレートを確認します。これらの設定は、バス上のすべてのデバイスで一致しなければなりません。
- デバイス管理 アプリケーションで、ナビゲータの デバイス メニューの すべてのデバイス をクリックします。デバイス一覧でターミナルを選択し、CAN バス タブに切り替えます。
- CAN バス通信 セクションに記載のボーレート設定を、必要であればバス上の設定と一致するよう変更します。
- 要件に応じて送信レートを変更します。送信レートとは、メジャーメントが Things Cloud へ送られる頻度を指します。
- 変更が終わったら、保存 をクリックします。
子デバイスの追加
- ターミナルと CAN デバイスとの間で通信を開始するには、CANデバイスを追加を追加をクリックします。
- デバイス名を入力し、ドロップダウンボックスからデバイスプロトコルを選択します。新しいデバイスプロトコルの追加方法については、下記のフィールドバス デバイスプロトコルの構成を参照してください。
- 追加 をクリックします。
Things Cloud はフィールドバス ターミナルへ、新しいデバイスを管理する準備ができたという通知を送信します。これには数秒かかる場合があります。
完了すると、新しい子デバイスがターミナルに追加され、管理できるようになります。一覧のデバイス名をクリックすると、そのデバイスへ移動することができます。フィールドバスデバイスをまだターミナルに追加していない場合、ブラウザのウィンドウをリロードして、子デバイス タブが表示されるようにしなければならない場合があります。
Profibus デバイスの接続
Profibus の接続は、他のクラウドフィールドバス プロトコルの通常のプラグアンドプレイのアプローチとは少し異なります。ゲートウェイは Profibus 上のデバイスとして機能するため、既存のインフラストラクチャに容易に統合できます。これは、Profibus データがゲートウェイにアクティブに送信されなければならないことを意味します。通常これは、設定された Profibus デバイスアドレスを介してゲートウェイへ情報をアクティブに送信するよう、PLC をプログラミングすることによって行われます。
Profibus デバイスの接続手順は、次の通りです。
- Profibus デバイスの物理的配線を、ターミナルに至るまで接続します。
- デバイス管理 アプリケーションで、ナビゲータの デバイス メニューの すべてのデバイス をクリックします。デバイス一覧でターミナルを選択し、Profibus タブに切り替えます。
- ボーレートはゲートウェイによって自動的に検出され、ここに表示されます。
- 必要に応じて送信頻度を変更します。送信頻度とは、メジャーメントが Things Cloud に送られる頻度のことです。
- ターミナルのスレーブアドレスを設定します。
- そのスレーブアドレスと通信するようにProfibusコントローラーを構成します。これを行うには、ゲートウェイのマニュアルを参照してください(例:Things Cloud Partner Devices Ecosystem の Smart box を参照)。
- 保存 をクリックして、ゲートウェイを新しい設定で更新します。

子デバイスの追加
- ゲートウェイと Profibus デバイス間の通信を開始するには、Profibus デバイスを追加 をクリックします。
- 新しいデバイス名を入力します。
- ドロップダウンボックスから、デバイスプロトコルを選択します。新しいデバイスプロトコルの追加方法については、下記のフィールドバス デバイスプロトコルの構成を参照してください。
- 追加 をクリックして確認し、ゲートウェイに通知します。
これで、選択したデバイスプロトコルで構成されたデータを含む子デバイスが作成されます。
Things Cloud はゲートウェイに、新しく作成された子デバイスのデータを送信するように通知します。
フィールドバスデバイスの管理
接続を終えたら、デバイスを管理できるようになります。デバイスの 子デバイス タブに切り替えると、接続されているフィールドバスデバイスのリストが表示され、任意のフィールドバスデバイスをクリックすることができます。デバイスの機能および Things Cloud 内での構成設定に応じて、次のことができます。
メジャーメントの収集
フィールドバスデバイスは、デバイスプロトコルがメジャーメント収集用として構成設定されている場合、計測値 タブに表示されます。また、これらは データエクスプローラ やダッシュボード の各ウィジェット内でも使用できます。
データは、前述の通りターミナルの「送信レート」プロパティ内で指定された間隔に従って収集されます。データトラフィック最適化のため、直前に受信したものと全く同じデータが再送されない場合があります。
アラームの監視
フィールドバスデバイスは、デバイスプロトコルがアラーム送信用として構成設定されている場合、アラーム タブに表示され、ウィジェット内で使用することができます。アラームのステータスを判定するため、フィールドバスデバイスはターミナルの「ポーリングレート」設定に従って、変化の有無を監視されます。特定のコイルまたはレジスタが非ゼロである場合、アラームが起動されます。値がゼロに戻ると、アラームはクリアされます。
イベントの記録
アラーム同様、フィールドバスデバイス内での変化を監視し、イベントとして記録することができます。監視対象のコイルまたはレジスタの値が変化する都度、イベントが作成されます。イベントをデバイスの イベント タブで確認したり、あるいはウィジェット内で使用することができます。監視対象のコイルまたはレジスタの新たな値を、当該イベントをクリックし、イベントの詳細を展開することによって検査することができます。
デバイスステータスの監視
コックピットアプリケーションに含まれるダッシュボードのウィジェットを使用して、デバイスのステータスをリアルタイムで監視することができます。コックピットに記載の通り、コックピットアプリケーションへ移動し、ダッシュボードまたはレポートを作成し、ウィジェットを追加します。
フィールドバスデバイス ウィジェットの使用によるデバイスステータスの監視
「フィールドバスデバイス」ウィジェットを使用すると、デバイスのステータスを表形式で表示させることができます。このウィジェットからデバイスのステータスを修正することもできます。
「フィールドバスデバイス」ウィジェットの使用手順は次の通りです。
- ダッシュボードを選択し、トップメニューバーで ウィジェットを追加 をクリックします。
- 「フィールドバスデバイス」ウィジェットを選択してウィジェット名を編集します。
- ウィジェットに表示させたいデバイスを、アセットの選択 セクションで選択します。
- ウィジェットに表示させたいコイルおよびレジスタを選択します。
ウィジェット内で、選択されたコイルおよびレジスタは、デバイスプロトコルに応じて設定された通りの表示カテゴリに分類されます。「フィールドバスデバイス」ウィジェットは、利用可能なデータが新たに発生する都度、自動更新します。再読み込み ボタンをクリックする必要はありません。
変更可能なレジスタとコイルを、アクティブなウィジェットが表示されます。スイッチをクリックすると、対応するコイルまたはレジスタを変更するためのオペレーションがターミナルへ送信されます。同様に、ある値を変更して Set をクリックすると、オペレーションが発生します。その後、オペレーションを通じたリクエスト通りに、ターミナルが構成設定変更をデバイス上で実行します。オペレーションの処理中、進捗インジケーターが表示されます。
SCADA ウィジェットの使用によるステータス監視
SCADA ウィジェットを使用すると、デバイスのステータスをグラフィック形式で表示させることができます。
SCADA ウィジェットの使用手順は次の通りです。
- ダッシュボードを選択し、トップメニューバーで ウィジェットを追加 をクリックします。
- 「SCADA」ウィジェットを選択してウィジェット名を編集します。
- ウィジェットに表示させたいデバイスを、アセットの選択 セクションで選択します。
- デバイスのグラフィック形式表示に合わせてSVGファイルをアップロードします。SVG ファイルはベクターグラフィックスですが、これをステータス情報に関するプレースホルダーを使用して個別に作成しなければなりません。下記の「SCADAウィジェット用のSVGファイルを準備する」を参照してください。
- プレースホルダーをデバイスに割り当てます。なお、複数のデバイスをソースとして認識させることができます。
- 次に、各プレースホルダーを、デバイスのプロパティに割り当てる必要があります。各プレースホルダーにカーソルを合わせ、デバイスプロパティを割り当てる ボタンまたは フィールドバスプロパティを割り当てる ボタンを選択します。ダイアログボックスがポップアップ表示され、これを使用してデバイスの基本プロパティまたはフィールドバスプロパティ(状態コイルおよびレジスタ)を選択することができます。希望するプロパティを選択して 選択 をクリックします。
- すべてのプレースホルダーの割り当てが済めば、プロパティの現在値と併せてウィジェットのプレビューが表示されます。 保存 をクリックしてウィジェットをダッシュボードに配置します。
SCADA ウィジェット用のSVGファイルを準備する
SCADA ウィジェットは、動的なデータ提示のために、AngularJS ディレクティブ(例: ng-if
、ng-show
、ng-style
、ng-repeat
、ng-click
)を使用した SVG ファイルを受け入れることができます。
さらに、SCADA ウィジェットにアップロードされた SVG ファイルでは、JavaScript のイベント属性(onclick や onmouseover など)を使用することができます。
デバイスからのデータ(最新のメジャーメントやその他のプロパティなど)は、プレースホルダーを介して提供されます。また、あらかじめ定義されたヘルパー関数を使用することもできます。
SVG ファイルの作成には、https://boxy-svg.com/ を使用することをお勧めします。使いやすく、品質の高い Chrome 拡張機能です。
プレースホルダー
SCADA ウィジェットによってプレースホルダーが認識されるには、他の式を使用せずに二重中括弧内にプレースホルダーが少なくとも 1 回出現する必要があります。例: {{placeholderName}}
(コメント、属性値、要素の内容など。下記の例を参照)。注釈を付けると、プレースホルダーを他の式内で使用できるようになります。例: {{placeholderName * 3.1415}}
、ng-class="{ active: placeholderName > 100 }"
、 ng-if="placeholderName === 'VALUE'"
定義済み関数
次の定義済み関数は、式で使用することができます。
goToGroupDetails(groupId)
: グループ ID を取得し、ユーザーをグループの詳細ビューにリダイレクトします。 (例:<... ng-click="goToGroupDetails(groupId)">
)goToDeviceDetails(deviceId)
: デバイス ID を取得し、ユーザーをデバイスの詳細ビューにリダイレクトします。 (例:<... ng-click="goToDeviceDetails(deviceId)">
)getActiveAlarmsStatusClass(alarmsStatus)
: アラームステータスのオブジェクトを取得し、スタイル設定に使用できる CSS クラス(none
、warning
、minor
、major
、critical
)を返します。
(例:<... ng-class="getActiveAlarmsStatusClass(alarmsStatus)">
)
例
svg
<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<svg width="600px" height="600px" viewBox="0 0 600 600" xmlns="http://www.w3.org/2000/svg">
<!-- Annotate placeholders in comments: -->
<!-- {{batteryValue}} -->
<!-- {{alarmsStatus}} -->
<style>
.critical {
fill: red;
}
</style>
<!-- or in an attribute: -->
<text data-placeholder="{{batteryValue}}"
class="text"
x="50"
y="200"
width="200">
<!-- pass placeholder's value to a predefined function to get alarms status CSS class: -->
<tspan ng-class="getActiveAlarmsStatusClass(alarmsStatus)" style="font-size: 45pt;">
<!-- or in an element's content: -->
{{batteryValue}}
<!-- a placeholder can be also a part of expression, for example,: -->
{{batteryValue * 100}} %
</tspan>
</text>
</svg>
フィールドバス デバイスプロトコルの構成
新しいフィールドバスデバイスプロトコルは、ナビゲータの デバイスタイプ メニューから開く デバイスプロトコル ページで作成することができます。
- トップメニューバーの デバイスプロトコルを追加 をクリックします。
- リストからデバイスのプロトコルを選択します。
- デバイスの名前とオプションの説明を入力します。
- プロトコルを作成するには、作成 をクリックします。
デバイスプロトコルリストに、デバイスプロトコルが追加されます。
次に、以下の各プロトコルタイプの説明に従って、デバイスプロトコルを設定します。
現在使用中のデバイスプロトコルを編集する場合、以下の作業が必要になることがあります。
- デバイスプロトコルを使用するターミナルを再起動します。
- デバイスプロトコルを使用するダッシュボードやウィジェットを再構成します。
Modbus デバイスプロトコルの構成設定
コイル定義の追加(ディスクリート出力)
コイル(ディスクリート出力) セクションの コイルを追加をクリックして、コイル定義を追加します。
- コイル名をユーザーインターフェースに記載の通り入力します。
- 任意で、データをウィジェット内で構造化するための表示カテゴリを入力します。
- 値の選択 セクションで、Modbusデバイスのコイルの番号を入力します。
- 機能 セクションで、次の動作を選択することができます。
- ステータスを表示: 「フィールドバスデバイス」ウィジェットなどの UI に現在の値を表示します。この場合、未設定および設定済みのコイルについてフィールドバスデバイス ウィジェットに表示させたいテキストを入力することができます。
- ステータスを更新: 「フィールドバスデバイス」ウィジェットなどの UI から現在値を更新できるようにします。
- アラームを発生させる: デバイスにコイルが設定されたときにアラームを発生させます。この場合、起動するアラームのタイプ、表示テキストおよび重大度を指定することができます。なお、特定のデバイスについて有効な状態にできるアラームは 1 種類のみです。
- イベントを送信: 値が変わるたびに、イベントを送信します。選択した場合、イベントタイプおよびイベント発生時に表示させるテキストを指定することができます。
- 保存をクリックし、構成を保存します。
ディスクリート入力定義の追加
ディスクリート入力にも同様の設定を指定することができます。ただし、ディスクリート入力のステータスを更新することはできません。
レジスタ定義の追加
保持しているレジスタの下にある保持レジスタを追加または入力レジスタの下にある入力レジスタを追加をクリックして、レジスタ定義を追加します。
- 一般セクションで、レジスタの名前と、ウィジェットでデータをウィジェット内で構造化するための表示カテゴリを入力します。
- 値の選択セクションで、レジスタから使用するビットのサブセットを、開始ビットおよびビット数を入力することにより指示することができます。これにより、物理的な Modbus レジスタを一連の「論理レジスタ」に分割することができます。Things Cloudのレジスタは、標準Modbus仕様に従い、1からカウントすることに注意してください。これは、レジスタを0からカウントする、いくつかのデバイスメーカーと異なります。
- 値の正規化セクションで、プラットフォームに格納する前に生の値をどのように変換するかを指定します。ModbusデバイスからModbusデバイスから読み取られる整数値を拡大縮小するために、乗算、除算、および小数点以下の桁数を右シフトフィールドに入力することができます。レジスタ値をまず「乗数」で乗算し、次いで「除数」で割り、そして小数位で桁送りします。なお、ターミナルは整数演算を使用してThings Cloudへ送信する値を計算しても構いません。例えば、除数を 1、小数位を 1 として使用する場合、ターミナルから読み取られた値 231 は 23.1 としてThings Cloudへ送られることになります。除数 10 を使用し、小数位がない場合、ターミナルは Things Cloud へ値 23 を送信することができます(実装条件次第)。単位フィールドには、データの単位、例えば温度値を表わす「C」を指示します。
- オプション セクションで、次のオプションを選択します。
- 符号付き: レジスタ値が符号付き数値として解釈すべきである場合、チェックを入れます。
- 列挙型: レジスタ値をディスクリート入力の列挙として解釈すべきである場合、チェックを入れます。列挙型にチェックが入っていれば、値を追加をクリックすることにより、この値についてウィジェット内で表示させるテキストへ、ディスクリート値からのマッピングを追加することができます。マッピングを削除するには、値を削除をクリックします。
- リトルエンディアン: レジスタ値が 8 ビット値に基づくリトルエンディアン形式で解釈すべきである場合、チェックを入れます。
- 機能 セクションで、次のアクションを選択することができます。
- ステータスを表示: 「フィールドバスデバイス」ウィジェットなどの UI に現在の値を表示します。
- ステータスを更新: 「フィールドバスデバイス」ウィジェットなどの UI から現在の値を更新できるようにします。ステータスを更新にチェックを入れると、最小値と最大値の2つの付加的フィールドが表示されます。これらのフィールドを使用して、ウィジェット内で入力する数値を制約することができます。
- 計測値の送信: レジスタの値を、送信間隔に従って定期的に収集します(上記を参照)。この場合、メジャーメントのタイプおよび使用するシリーズを追加します。メジャーメントタイプごとに、計測値タブ内にチャートが作成されます。個々のシリーズごとに、グラフがチャート内に作成されます。単位は、チャート内および「フィールドバスデバイス」ウィジェット内でのメジャーメントのラベル付けに使用されます。
- アラームを発生させる: デバイスのメジャーメントで、レジスタがゼロでない場合にアラームを発生させます。この場合、起動するアラームのタイプ、表示テキストおよび重大度を指定することができます。なお、特定のデバイスについて有効な状態にできるアラームは 1 種類のみです。
- イベントを送信: レジスタの値が変わるたびに、イベントを送信します。選択した場合、イベントタイプおよびイベント発生時に表示させるテキストを指定することができます。
- 保存をクリックしてレジスタを保存します。
オプション セクションで、サーバー時間を使用 チェックボックスを選択して、ターミナルではなくサーバー上でデータのタイムスタンプを作成します。ターミナルでデータのバッファリングをサポートする必要がある場合、このチェックボックスをオフのままにします。
最後に、保存 をクリックしてデバイスプロトコルを保存します。
CAN バスデバイスプロトコルの構成設定
CAN バス デバイスプロトコルの構成設定は、Modbusデバイスプロトコルと非常に似た形で行うことができます。Modbusデバイスプロトコルの構成設定の詳細については、上記のModbusデバイスプロトコルの構成設定を参照してください。相違点は、次の通りです。
- CANメッセージ内のさまざまな個別データを記述するために、保持レジスタを使用します。
- データを抽出すべきメッセージのCANメッセージIDを入力してください。メッセージIDには16進文字列を使います。
- 値の換算は、オフセットパラメータによって拡張されます(例:正負の数)。これは符号に応じてレジスタ値に加算、またはレジスタ値から減算されます。オフセット計算が乗数および除数の適用後に行われた後、小数位の移動が行われます。
Profibus デバイスプロトコルの構成設定
Profibus デバイスプロトコルは、次のように設定することができます。
- レジスタセクションで、レジスタを追加をクリックして、上記のレジスタ定義の追加でModbusデバイスを例に説明したように、1つまたは複数のレジスタ定義を追加します。
- オプションセクションで、サーバー時間を使用のチェックボックスを選択して、ターミナルではなくサーバー上にデータのタイムスタンプを作成します。ターミナルでデータのバッファリングをサポートする必要がある場合は、このチェックボックスをオフのままにします。
- 最後に、保存をクリックし、設定を保存します。
CANopen デバイスプロトコルの構成設定
CANopenデバイスプロトコルは、次の方法で設定することができます。
CANopenデバイスタイプフィールドでは、デバイスタイプを16進数で指定します。
変数では、CANopenの変数を決定します。CANopenデバイスの「オブジェクト辞書」(OD)内の変数は、デバイスタイプ定義に変数を追加することで、後でアクセスすることができます。
新しい変数を設定する場合は、変数を追加をクリックしてください。
変数の設定
- 一般セクションで、変数の名前と表示カテゴリを指定します。表示カテゴリは、変数を可視化のセクションにグループ化するために使用されます。
- 値の選択セクションで、値を抽出する箇所を指定します。
- インデックス: デバイスの OD における変数のインデックス
- サブインデックス: デバイスの OD にある変数のサブインデックス
- データタイプ: 変数の型(例:ブール値、符号なし)
- アクセスタイプ: 例:読み取り専用、書き込み専用
- 選択したアクセスタイプに応じて、次の機能を指定することができます。
- ステータスを表示: 「フィールドバスデバイス」ウィジェットなどの UI に現在の値を表示します。
- ステータスを更新: 「フィールドバスデバイス」ウィジェットなどの UI から現在の値を更新できるようにします。「ステータスを更新」にチェックを入れると、最小値 と 最大値 の 2 つの付加的フィールドが表示されます。これらのフィールドを使用して、ウィジェット内で入力する数値を制約することができます。
- 計測値を送信: 変数の値が変更された場合にメジャーメントを作成します。選択した場合、計測タイプと計測値シリーズを指定することができます。
- アラームを発生させる: 与えられたマスクが変数の値と一致した場合((値 & マスク) == マスク)、アラームを発生させることができます。さらに、起動するアラームのタイプ、表示テキストおよび重大度を指定することができます。
- イベントを送信: レジスタの値が変わるたびに、イベントを送信します。選択した場合、イベントタイプおよびイベント発生時に表示させるテキストを指定することができます。
- 値の正規化セクションでは、プラットフォームに格納する前に生の値をどのように変換すべきかを定義するために「単位」を指定します。
- 保存をクリックし、変数を保存します。
新しいデバイスプロトコルに変数を追加すると、デバイスプロトコルの変数セクションに表示されます。すべての変数は、指定した「表示カテゴリ」によってグループ化されます。つまり、同じカテゴリの変数がグループ化されます。
設定が完了したら、保存をクリックしてデバイスプロトコル構成設定を保存してください。
CANopen デバイスプロトコルのインポート
デバイスプロトコルのインポート方法に関する一般的な情報は、デバイスプロトコルのエクスポートおよびインポートを参照してください。
EDS ファイルをインポートすると、ファイルで定義されているすべての変数がCANopen デバイスプロトコルの変数セクションに一覧表示されます。
その後、ユーザーはインポートされた変数構成を手動で拡張できます(例:欠落している表示カテゴリの設定など)。
CANopen デバイスデータの構成設定
CANopenデバイスデータを設定するには、目的のデバイスに移動して、CANopenタブに切り替えます。
CANopen通信セクションでは、次のパラメータを設定できます。
- ボーレート: このフィールドは、CANopenネットワークで使用されているボーレートと一致する必要があります。
- ポーリングレート: エージェントがCANopenデバイスにリクエストを送信するレート
- 送信レート: 転送レート、つまり、ターミナルが定期的なメジャーメントを Things Cloud に送信するレート
CANopenセクションでは、次のパラメータを指定することで、最大127台のCANopenデバイスを子デバイスとしてゲートウェイに追加することができます。
- 名前: UIに表示されるデバイス名
- デバイスタイプ: CANopenデバイスのデバイスタイプ。ユーザーは、デバイスデータベースに保存されているすべてのCANopenデバイスタイプの一覧から選択できます。
- ノードID: デバイスのCANopenノードID。CANopenネットワーク内でデバイスを指定するために使用されます。
デバイスプロトコルのエクスポートおよびインポート
デバイスプロトコルをもっと便利に管理するため、デバイスプロトコルをファイルにエクスポートすることができます。このファイルを再びインポートすることにより、他の Things Cloud アカウントのセットアップ、またはバックアップからのデバイスプロトコルの復元を、より簡単に行うことができます。インポート機能は、デバイスメーカーや特定のユースケース等で設定をファイルとして扱い、受け渡したり展開する用途にも利用可能です。
デバイスプロトコルをエクスポートするには、それぞれの行の右側にあるメニューアイコン をクリックし、エクスポート をクリックします。
デバイス プロトコル定義を含むファイル「<デバイスタイプ>.json」 がダウンロードされます。
- デバイスプロトコルをインポートするには、トップメニューバーの インポート をクリックします。
- 表示されたダイアログボックスで、事前定義されたデバイスプロトコルを選択するか、以前にエクスポートされたデバイスプロトコルのファイルをアップロードします。
- デバイスプロトコルの新しい名前を入力することができます。
- プロトコルをインポートするには、インポート をクリックします。