スマートルール

Things Cloud には、リアルタイムでデータを分析し、データに基づいてアクションを実行できるストリーミング分析アプリケーションが含まれています。

コックピット アプリケーションには、簡単にルールを作成するために、テンプレート(スマートルール テンプレート)からルールを作成できるスマートルール ビルダーを備えています。

スマートルール機能は、テナントに Smartrule マイクロサービス と Apama-ctrl マイクロサービス が サブスクライブされている場合にのみ使用できます。

必要条件
  • スマートルール機能を使用するには、Smartrule および Apama-ctrl マイクロサービスをサブスクライブする必要があります。

スマートルールはパラメータ化され、パラメータには 2 通りのソースがあります。

  • ルール パラメータ は、スマートルールをテンプレートから作成する場合にユーザーから提供されます。例として、メールアドレスやアラームテキストが挙げられます。
  • オブジェクト パラメータ は、グループまたはデバイスに保存されています。これらのパラメータは、スマートルールの作成後でも編集できます。例として、しきい値の最小値と最大値が挙げられます。

スマートルールには、2 つの種類があります。

  • グローバル スマートルール
  • ローカル スマートルール

グローバル スマートルール

グローバル スマートルールは、グローバルコンテキスト(スマートルールページ、アラーム、データエクスプローラなど)で作成されます。グローバルとして作成されたルールは、インベントリ全体(グループ、デバイス、構成、アプリケーションなど、あらゆるアセットタイプ)を監視します。

必要条件

グローバルスマートルールのロールとアクセス権限:

  • グローバルスマートルールを表示する:「グローバルスマートルール」または「CEP 管理」権限タイプの読み取り権限、および「インベントリ」権限タイプの読み取り権限
  • グローバルスマートルールを編集する:「グローバルスマートルール」または「CEP 管理」権限タイプの管理者権限、および「インベントリ」権限タイプの管理者権限
  • グローバルスマートルールを作成する:「グローバルスマートルール」または「CEP 管理」権限タイプの管理者権限、および「インベントリ」権限タイプの作成権限または管理者権限
  • グローバルスマートルールを複製する:「グローバルスマートルール」または「CEP 管理」権限タイプの管理者権限、および「インベントリ」権限タイプの作成権限または管理者権限
  • グローバルスマートルールを削除する:「グローバルスマートルール」または「CEP 管理」権限タイプの管理者権限、および「インベントリ」権限タイプの管理者権限

グローバル スマートルールの初期設定に応じて、次の 2種類があります。

  • すべてのアセットに対して、デフォルトで有効になっているグローバル スマートルール:
    初期設定でアセットが選択されていない場合。このスマートルールは、システムで利用可能なすべてのアセット(後から追加されたアセットも含む)に自動的に適用されます。
  • すべてのアセットに対して、デフォルトで無効になっているグローバル スマートルール:
    初期設定で少なくとも 1 つのアセットが選択されている場合。このスマートルールは、作成時に選択されたアセットを除き、他のすべてのアセットに対して自動的に無効になっています。既存のアセットまたは新しく追加されたアセットに対しては、手動で有効にすることができます

ローカル スマートルール

ローカル スマートルールは、グループまたはデバイスから作成されます。ローカルルールは、それが作成されたアセットにのみ影響し、構成設定によってはすべての子アセットにも影響する場合があります。

必要条件

ローカル スマートルールのロールとアクセス権限:

  • ローカル スマートルールを表示する:「インベントリ」権限タイプの読み取り権限、またはインベントリロールでの「インベントリ」の読み取り権限
  • ローカル スマートルールを編集する:「インベントリ」権限タイプの管理者権限、またはインベントリロールでの「インベントリ」の変更権限
  • 新しいローカル スマートルールを作成する:「インベントリ」権限タイプの作成権限、またはインベントリロールでの「インベントリ」の変更権限
  • ローカル スマートルールを削除する:「インベントリ」権限タイプの管理者権限、またはインベントリロールでの「インベントリ」の変更権限

スマートルールは、次の 3つの場所で確認できます。

  • 構成 メニューからアクセスできる グローバル スマートルール ページ

    Global smart rules

    グローバル スマートルール ページには、グローバル スマートルールのみが表示されます。

  • デバイスまたはグループの スマートルール タブ

    Smart rules info tab

    ローカルコンテキスト(グループまたはデバイス)では、ローカル スマートルールが表示されます。関連する権限を持つユーザーの場合、ローカルとグローバルの両方のスマートルールが表示されます。

  • 所有マイクロサービスの ステータス タブ

    マイクロサービスの詳細には、(ユーザーの権限を考慮した)グローバル スマートルールとローカル スマートルールが表示されます。ここでは、限られた種類のスマートルールを構成できます。ここでのルールの選択は、主に、さまざまなデプロイ状態を移行する際にマイクロサービスによって作成される可能性のあるアラームに焦点を当てています。

備考
グループまたはデバイスのコンテキスト、または所有マイクロサービスの ステータス タブでは、ローカル スマートルールのみを変更できます。グローバル スマートルールの編集は、グローバル スマートルール ページでのみ可能です。

スマートルールを作成する

スマートルールは、ナビゲータの 構成 メニューからアクセスできる グローバル スマートルール ページ(グローバル スマートルール)、または任意のグループ / デバイスの スマートルール タブ(ローカル スマートルール)で作成できます。

  1. トップメニューバーで スマートルールを追加をクリックします。
  2. リストからスマートルールのテンプレートを選択します。このリストは、インストールによって異なる場合がありますので注意してください。
  3. 表示されるダイアログボックスで、トグルを使ってルールの有効にするか、無効にするかを選択します。詳細については、スマートルールの有効化 / 無効化 を参照してください。
  4. 次に、ルールのパラメータを設定します。パラメータはルールによって異なります。詳細については、スマートルールコレクション で各ルールの説明を参照してください。
  5. 作成 をクリックして、スマートルールを作成します。
備考
グローバル スマートルール ページでスマートルールを作成すると、ダイアログボックスの手順 4 で対象アセットを選択しない限り、デフォルトですべてのアセットに対して有効になります。スマートルールの有効化 / 無効化 も参照してください。

スマートルールは、複数回インスタンス化できます。

スマートルールを編集する

エントリの右側にあるメニューアイコン をクリックし、編集 をクリックします。

フィールドの詳細については、スマートルールを作成する を参照してください。

スマートルールを複製する

  1. エントリの右側にあるメニューアイコン をクリックし、複製 をクリックします。
  2. 少なくともルール名を変更します。
  3. 作成 をクリックしてスマートルールを保存し、スマートルールリストに戻ります。

スマートルールを削除する

エントリの右側にあるメニューアイコン をクリックし、削除 をクリックします。

スマートルールの有効化 / 無効化

スマートルールが編集ウィンドウ(グローバル スマートルール ページ、特定のデバイス / グループの スマートルール タブからアクセス可能)で 有効 に設定されている場合、そのスマートルールは全体的に「オン」になり(その基盤となるモジュールがデプロイされます)、ルールがデバイスとグループで利用できるようになります。

無効 に設定されている場合、そのルールは「オフ」になります(その基盤となるモジュールはデプロイされません)。

スマートルールを全体的に有効 / 無効にすることに加えて、スマートルールは特定のオブジェクト(グループまたはデバイス)に対して、アクティブ または 非アクティブ の状態にすることができます。アクティブ の場合、ルールはこのグループとデバイスのイベントを処理します。

備考
グローバル スマートルール ページでスマートルールを作成すると、対象アセットを明示的に選択しない限り、デフォルトですべてのアセットに対してアクティブになります。特定の対象アセットが選択されている場合、他のすべてのアセットは非アクティブになります。特定のグループ / デバイスの スマートルール タブで作成されたローカル スマートルールは、それぞれの対象アセット(その直接の子アセット)に対して自動的にアクティブになります。

ルールを明示的にアクティブまたは非アクティブにするには、特定のグループ / デバイスの スマートルール タブに移動し、アクティブ / 非アクティブトグルを、それぞれ アクティブ または 非アクティブ に設定します。

特定オブジェクトのスマートルールを無効にする使用例としては、特定のデバイスが過剰に多数のしきい値アラームを発生した場合が考えられます。ルールは、このデバイスに対してのみ非アクティブにできますが、他のすべてのオブジェクトについては引き続きアクティブです。

グループの場合、グループのみでスマートルールを有効 / 無効にします。その後、トグルの下のドロップダウンボックスを使用して、グループの子のルールを個別にアクティブ / 非アクティブにできます。

重要
特定のオブジェクトに対してアクティブ化されたルールは、グローバルルールとして有効になっている場合にのみ機能します。

例:明示的なしきい値の定義

しきい値ルールを定義するには、次の手順に従います。

  1. ナビゲータで、しきい値を適用するグループまたはデバイスを選択します。
  2. データエクスプローラ タブに切り替えます。
  3. しきい値を上げるデータポイントがデフォルトで表示されない場合、データポイントを追加 をクリックして、データポイントを追加して選択します。
  4. 対象のデータポイントの行の右側にあるメニューアイコン をクリックし、スマートルールを作成 を選択します。
  5. スマートルール「計測値のしきい値超過時 アラームを作成」を選択します。
  6. 赤の障害範囲の最小値と最大値を入力します。メジャーメントが赤の障害範囲に入るとアラームが生成され、赤の障害範囲から抜けるとアラームはクリアされます。詳細については、スマートルールコレクション の「計測値のしきい値超過時 アラームを作成」ルールの説明を参照してください。
  7. アラーム作成 では、アラームタイプとアラームテキストを任意で編集できます。
  8. 対象のアセットもしくはデバイス より、このルールを適用するオブジェクトを選択できます。
  9. 作成 をクリックして、スマートルールを作成します。

ルールは自動的に有効となり、アラームが発生すると表示されます。

連鎖型のルールを実行する

スマートルールはプラットフォーム内に新規データ項目を作成することができます。例えば、しきい値ルールは新規アラームを作成します。この新規データは、「アラーム時に電子メールを送信」ルールなどのように、別のスマートルールによってさらに取り扱うことができます。

このメカニズムを使用して、連鎖型のスマートルールを作成することができます。

備考
連鎖型のスマートルールを作成する際は、データの過剰負荷を避けるため、ルールにより出力されるデータ量を把握する必要があります。