アセットの管理

アセット階層

アセットは建物、機械、製造ユニット、車両などの一般的なビジネスオブジェクトを表します。

アセットは階層形式で整理されます。例えば、エネルギーモニタリング アプリケーションのアセット階層は次のようになると考えられます。

Cockpit asset hierarchy

アセット階層は、2 種類のオブジェクトで構成されています。

  • グループ:単一のデバイスや他のグループをグループ化するオブジェクト。グループは、コックピットアプリケーションまたはデバイス管理アプリケーションで作成できます。
  • デバイス:アセット階層にリンクされているデバイス。コックピットアプリケーションでデバイスを使用する前に、デバイスはThings Cloudに接続されている必要があります。これはデバイス管理アプリケーションで行います。デバイスの接続に関する詳細は、デバイスの登録を参照してください。

この例では、グループオブジェクトが建物アセットを表しています。デバイスオブジェクトは部屋アセットを表しています。グループ名と階層はユーザーによって個別に定義できます。階層は、地域レベル、都市レベル、通りレベル、建物レベル、階レベル、部屋レベルといった複数のレベルを持つことができます。どのデバイスも、地域階層の一部や顧客階層の一部として、異なる複数の階層に属することができます。

デバイスをアセット階層に配置するには、デバイスをそれぞれのグループに「割り当てる」必要があります(下記参照)。

備考
単一のデバイスはコックピットアプリケーションでは管理されません。デバイス管理アプリケーションで管理されます。

アセット階層とデバイス階層の違い

Things Cloudは、デバイス階層とアセット階層の2種類の階層をサポートしています。

デバイス階層は、通信の視点から Things Cloud にデバイスがリンクされる状況を追跡します。アセット階層は、IoT デバイス経由でリモート操作で監視および制御されているアセットを構造化します。詳細については、Things Cloudのドメインモデル を参照してください。

コックピットアプリケーション内で、グループオブジェクトを作成し、デバイスを階層にリンクさせることにより、アセット階層を構築することができます。アセット階層は、使用する IoT デバイスの種類で決まります。多数の IoT デバイスが存在しますが、ごく一般的なのは次の2種類になります。

  • スマートデバイス: センサー、アクチュエーター、通信モジュールを含む自己完結型のデバイスです。通常は単一のアセットに接続されます。スマートデバイスは、トラッカー、気象ステーション、内蔵通信モジュールを持つ一般的な「スマート」センサーです。

  • ゲートウェイデバイス: 他のデバイスからThings Cloudへの通信を確立しますが、センサーやアクチュエーターは含まれていません。典型的なゲートウェイデバイスには、Zigbee、Modbus、M-Bus、KNXゲートウェイがあります。

次のセクションでは、コックピットアプリケーションでスマートデバイスおよびゲートウェイデバイスをどのように扱うかについて説明します。

最初の例では、スマートデバイスがアセット階層にどのようにリンクされるかを示します。

Linked smart devices

スマートデバイスは、デバイス管理アプリケーションにおいて最上位デバイスとして表示されます。コックピットアプリケーションでは上図の矢印が示す通り、スマートデバイスをグループに分けて整理することができます。

2 つ目の例では、ゲートウェイデバイスがコックピットアプリケーションでどのように使用されるかを示します。

Linked gateway devices

ゲートウェイデバイスは、デバイス管理アプリケーションにおいて最上位デバイスとして表示されます。付随するデバイス(例えば、Modbus や KNX デバイス)は、子デバイスとして表示されます。これらの子デバイスを上図のように、コックピット アプリケーションのアセット階層に整理できます。

例からわかるように、デバイスはデバイス管理アプリケーションとコックピットアプリケーションでまったく異なる階層を持つことができます。デバイス管理アプリケーション内ではすべての子デバイスがゲートウェイデバイスより下位になる一方、同じ子デバイスがコックピットアプリケーションでは 2 つの別々の建物内で整理されます。

コックピットアセットとビジネスアセットの違い

コックピットアセット階層内のオブジェクトのマッピングは、仮想的な階層です。

Things Cloud プラットフォーム内でトラックを管理する場合、各トラックは Things Cloud と通信する個々のトラッキングデバイスを介して表現されます。

建物の管理では、通常、建物内のセンサーのグループが、Things Cloudプラットフォームと通信するグループとして建物を表します。

アセットの操作

アセットのナビゲート方法

アセット階層において、 Things Cloud は最上階層のグループとサブアセットを区別します。サブアセットは、他のグループまたはデバイスにすることができます。

ナビゲータでは、最上階層のグループは グループ メニューの最上階層に表示されます。サブアセットは、その上位グループの下に表示されます。

さらに、サブアセットはナビゲータでグループをクリックすると、初めて表示される特定のグループの サブアセット タブに表示されます。

備考

サブアセット タブのテーブルの上部に表示されるカウントは、現在のグループに割り当てられた子アセットの総数を示しています。あらゆるタイプのマネージドオブジェクトが子アセットになり得ます。オブジェクトのカウントに関する詳細については、Things Cloud OpenAPI仕様 のオペレーション 特定のマネージドオブジェクトのすべての子アセットを取得する を参照してください。

ゲートウェイデバイスを追加すると、子デバイスは表示されません。子デバイスを表示するには、関連するアセットに追加する必要があります。子階層に関する詳細は、デバイス管理アプリケーションで表示および編集できます。

ナビゲータを使用して、アセット階層内を移動します。

アセットの詳細

アセットのタイプ(グループまたはデバイス)によって、詳細情報のためのさまざまなタブが利用可能です。

グループは以下のタブを表示します:

  • サブアセット: グループの詳細と、そのすべてのサブアセットを表示します。すべてのデバイスの表示 を参照してください。
  • スマートルール: グループに指定されたスマートルールを表示します。スマートルール を参照してください。
  • データエクスプローラ: 子のすべてのデータポイントを表示します。視覚化の変更 を参照してください。
必要条件

グループコンテキストにおけるロールとアクセス権限:

  • すべてのグループを表示する:「インベントリ」権限タイプの読み取り権限
  • 新しいグループを追加する:「インベントリ」権限タイプの作成権限
  • 任意のグループを削除する:「インベントリ」権限タイプの管理者権限
  • グループの名前を変更または説明を変更する:「インベントリ」権限タイプの管理者権限
  • 特定のグループを表示する:インベントリロールの「インベントリ」の読み取り権限
  • 特定のグループを管理または削除する:インベントリロールの 「インベントリ」に対する読み取りおよび変更権限

グローバルインベントリの権限は、インベントリロールの権限をを上書きすることに注意してください。

デバイスには、次のタブが表示されます。

  • スマートルール: デバイスに指定されたスマートルールを表示します。スマートルール を参照してください。
  • アラーム: デバイスのアラームを表示します。アラームの操作 を参照してください。
  • データエクスプローラ: 子のすべてのデータポイントを表示します。視覚化の変更 を参照してください。
  • 位置: デバイスの現在の位置を表示します(c8y_Position でのみ利用可能)。
必要条件

デバイス コンテキストにおけるロールとアクセス権限:

  • グループ内のすべてのデバイスを表示する:「インベントリ」権限タイプの読み取り権限
  • グループ内のデバイスを割り当てまたは割り当て解除する:「インベントリ」権限タイプの管理者権限
  • グループ内の任意のデバイスを削除する:「インベントリ」権限タイプの管理者権限

グループまたはデバイスのためにダッシュボードが作成されている場合、それらもタブとして追加されます。詳細については、ダッシュボードの操作 を参照してください。

さらに、カスタム Web SDK 拡張機能でアプリケーションが拡張されている場合、ここに追加のタブが表示されることがあります。カスタマイズしたタブを追加する方法については、Cumulocity Tech Community を参照してください。

グループを追加する

  1. トップメニューの右側にある グループの追加 をクリックします。
  2. 表示されたダイアログで、一意のグループ名と任意の説明を入力し、次へ をクリックします。
  3. デバイス一覧から追加したいデバイスを選択します。フィルターを適用して、表示されるデバイス数を減らすことができます。
  4. 作成 をクリックして新しいグループを作成します。

新しいグループがグループリストに追加されます。

備考
グループは、0 デバイスでも作成できます。

既存のアセットの子として新しいグループを追加するには、サブアセット タブに移動し、トップメニューで グループの追加 をクリックします。

グループを編集する

  1. ナビゲータでグループをクリックして開きます。
  2. サブアセット タブで、グループの名前と説明を編集できます。

グループを削除する

グループを削除するには、グループ ページの最上階層から、または別のグループの サブアセット タブから、削除したいエントリの上にカーソルを合わせて、右側にある削除アイコン をクリックします。

表示されるダイアログで、選択したアセット内部のすべてのデバイスと、そのすべてのサブアセットも削除するオプションを選択できます。

デバイスをグループに割り当てる

デバイスをアセット階層に追加する前に、Things Cloud に接続されている必要があります。デバイスをプラットフォームに接続するには、デバイス管理アプリケーションで行います。デバイス接続の詳細については、デバイス管理アプリケーション を参照してください。

デバイスをグループに割り当てるには、以下の手順に従ってください。

  1. ナビゲータで グループ メニューからグループを選択し、次に サブアセット ページを開きます。
  2. トップメニューの右側にある デバイスを割り当てる をクリックします。
  3. デバイス一覧から追加したいデバイスを選択します。フィルターを適用して、表示されるデバイス数を減らすことができます。
  4. 割り当てる をクリックして、選択したデバイスを割り当てます。

デバイスは選択したグループに割り当てられ、サブアセット ページにサブアセットとして表示されます。

グループからデバイスを削除する

  1. グループの サブアセット タブに移動します。
  2. 削除したいデバイスの上にカーソルを合わせて、右側にある削除アイコン をクリックします。

デバイスを削除しても、デバイス、サブデバイス、または関連データは削除されません。デバイスはアセット階層内から除外されるだけです。後でこのグループまたは他のグループに、再度割り当てることができます。